基本コマンド


  1. 実習の手順
  2. 実習:ファイル操作
  3. 課題1
  4. 実習:ディレクトリ操作1
  5. 課題2
  6. 実習:ディレクトリ操作2
  7. 第3回課題
改訂履歴

1.実習の手順

2.実習:ファイル操作

  1. 自分の名前を英語で書いたテキストファイルを作成してみましょう.
    エディタを利用してもできますが, 短いファイルは以下のようにして リダイレクション > を使って作成すると便利です.
    > cat > myname   > を忘れないように!
    Taro DENTSU   入力を終えたら[Enter]を押して改行し,
    >             C-d (注: [Control] を押しながら d を押す)してください
    

    ※よくわからないという人は, エディタを使って作成してください.

  2. [ファイルの内容の表示:cat コマンド]
    cat コマンドを使って作成したファイルの内容を確認してみましょう.
    > cat myname
    Taro DENTSU
    >
    
  3. [入出力の切替え:リダイレクション]
    2007年4月のカレンダーをファイルにしてみましょう. リダイレクション > を使います.
    > cal 4 2007   2007年4月のカレンダーを出力するコマンド
         2007年  4月
    日 月 火 水 木 金 土
     1  2  3  4  5  6  7
     8  9 10 11 12 13 14
    15 16 17 18 19 20 21
    22 23 24 25 26 27 28
    29 30
    
    > cal 4 2007 > apl2007   カレンダーの内容をファイル apl2007 に出力
    >
    

    「リダイレクション(redirection)」 とは,コマンドへの情報の入出力を切り替える機能のことです.
    ここでは画面に出力されるコマンド cal 4 2007 の実行結果を, リダイレクション > を使ってファイルに出力しています.
    ※ 参考書 第7章 「2.1 入出力切替え」 (pp.128-130) を参照してください.

  4. [ファイルの内容の表示:more コマンド]
    正しくできたか more コマンドを使ってファイルの中身を見てみましょう.
    > more apl2007
         2007年  4月
    日 月 火 水 木 金 土
     1  2  3  4  5  6  7
     8  9 10 11 12 13 14
    15 16 17 18 19 20 21
    22 23 24 25 26 27 28
    29 30
    
    >
    
  5. [ファイル一覧の表示:ls コマンド]
    どのようなファイルができているか ls コマンドを使って確認してみましょう.
    > ls
    apl2007  myname
    >
    
  6. [ファイルのコピー:cp コマンド]
    cp コマンドを使って, 作成したファイルのコピーを作ってみましょう.
    lsmore コマンドを使って, 結果を確認してみましょう.
    > cp myname copyname
    > ls
    apl2007   copyname  myname  copyname というファイルが追加されています
    > more copyname
    Taro DENTSU  ファイルの内容は myname と同じです
    >
    
  7. [ファイル名の変更:mv コマンド]
    mv コマンドを使って, ファイルの名前を変更してみましょう.
    lsmore コマンドを使って, 結果を確認してみましょう.
    > ls
    apl2007   copyname  myname  
    > mv copyname chname
    > ls
    apl2007  chname   myname  copynamechname になりました
    > more chname
    Taro DENTSU  ファイルの内容は copyname と同じです
    >
    
  8. [ファイルの消去:rm コマンド]
    rm コマンドを使って, コピーして作成したファイル chname を消去してみましょう.
    ls コマンドを使って, 結果を確認してみましょう.
    > rm chname
    > ls
    apl2007  myname  chname が消えています
    >
    

3.課題1

4.実習:ディレクトリ操作1

  1. [ディレクトリの作成:mkdir コマンド]
    mkdir コマンドを使って, ディレクトリを作成してみましょう.
    ※ 参考書では, 第3章の最初から「1.1 ディレクトリの作成」(pp.31-32)まで.

    ls コマンドにオプションとして -F を付けて実行し, 結果を確認してみましょう.
    ディレクトリ・ファイルの右側に / が付加されて表示されます.

    > ls -F
    apl2007   family    first     jun2007   may2007
    > mkdir test
    > ls -F
    apl2007   family    first     jun2007   may2007   test/
      test の右側にディレクトリであることを示す / が付いています
    >
    
  2. [ディレクトリへのファイルのコピー: cp コマンド]
    cp コマンドを使って, 作成したディレクトリ test にファイル apl2007 をコピーしてみましょう.
    ※ 参考書では, 第3章「1.2 ディレクトリへのファイルのコピー」(pp.33-34).

    ls コマンドの引数にディレクトリ名を与えて実行すると, ディレクトリ内のファイル一覧を表示します.

    > cp apl2007 test
    > ls test  引数にディレクトリ test を指定します
    apl2007  ディレクトリ test の中にファイル apl2007 があることがわかります
    >
    
  3. [ファイルをディレクトリへ移動: mv コマンド]
    指定したディレクトリにファイルを移動するには, mv コマンドを使用します.
    ※ 参考書では, 第2章「2.5 ファイルの移動とファイル名の変更」(pp.49-52).

    ファイル may2007 をディレクトリ test に移動してみましょう.

    > mv may2007 test
    > ls -F
    apl2007   family    first     jun2007   test/  ファイル may2007 がありません
    > ls test
    apl2007  may2007  test の中に2つのファイルがあります
    >
    
  4. [ディレクトリ名の変更:mv コマンド]
    ディレクトリ名の変更にも mv コマンドを使用します.

    ディレクトリ test の名前を work に変更してみましょう.

    > ls -F
    apl2007   family    first     jun2007   test/
    > mv test work
    > ls -F
    apl2007   family    first     jun2007   work/  testwork になりました
    > ls work
    apl2007  may2007  ディレクトリの中のファイルに変化はありません
    >
    
  5. [ディレクトリの消去: rmdir コマンド]
    ディレクトリを消去するには rmdir コマンドを使います.
    ※ 参考書では, 第3章「1.4 ファイルとディレクトリの削除」(pp.36-39).

    再びディレクトリ test を作成して, それを消去してみましょう.

    > mkdir test  再びディレクトリ test を作成
    > ls -F
    apl2007   family    first     jun2007   test/     work/
    > rmdir test  ディレクトリ test を消去
    > ls -F
    apl2007   family    first     jun2007   work/  ディレクトリ test が消えています
    >
    
    次に,先程ファイルをコピーしたディレクトリ work を消去してみましょう.
    > rmdir work
    rmdir: ディレクトリ "work": ディレクトリが空ではありません。 エラーメッセージ
    > ls -F
    apl2007   family    first     jun2007   work/  ディレクトリ work はそのままです
    > ls work
    apl2007  may2007  中のファイルもそのままです
    >
    

    rmdir コマンドは, 中にファイルが何もないディレクトリだけしか削除できません.

  6. [ディレクトリ内のファイルの消去:rm コマンド]
    rm コマンドを以下のように使って, ディレクトリ work の中にあるファイル apl2007 を消去します.
          ↓ディレクトリ名
    > rm work/apl2007
                ↑ファイル名
    > ls work
    may2007  work 内の apl2007 が消えています
    >
    

5.課題2

6.実習:ディレクトリ操作2

  1. [カレントディレクトリの表示: pwd コマンド]
    現在,作業を行っているディレクトリを 「カレントディレクトリ」 と呼びます.
    カレントディレクトリの名前を確認するためには, 「作業ディレクトリを表示 (present working directory)」 という意味を持つ pwd コマンドを使用します.
    > pwd
    /home?/y####/********
    >
    

    ? の部分は, 0, 1, 2 のいずれかになります. ログイン後に何もしていなければ, #### は入学年度(今年入学した人は 2007), ******** はログイン名になるはずです. このディレクトリは, 管理者から各利用者にあらかじめ割り当てられたディレクトリで, 「ホームディレクトリ」 と呼びます. 利用者は,自分のホームディレクトリの下に自分のファイルやディレクトリを いくつも所有できます. 通常,ログイン後のカレントディレクトリはホームディレクトリとなります.

  2. [カレントディレクトリの移動:cd コマンド]
    カレントディレクトリを移動するには cd コマンドを使用します.
    前の課題で作成したディレクトリ kadai に, カレントディレクトリを移動してみましょう.
    > ls -F
    apl2007   family    first     jun2007   kadai/
    > cd kadai
    > pwd
    /home?/y####/********/kadai  ディレクトリ kadai に移動しました
    >
    
  3. 以下のようにカレントディレクトリを移動してみましょう.
    > cd /
    > pwd
    /
    >
    

    このディレクトリは 「ルートディレクトリ」 と呼ばれ,UNIX システムのすべてのディレクトリは, このルートディレクトリを頂点とする 木構造 に含まれます.

  4. 以下のようにカレントディレクトリを移動してみましょう.
    > cd /home?/y####  各自のホームディレクトリにあわせること
    > pwd
    /home?/y####
    >
    

    このように,木構造の一番上のルートディレクトリから 目的のディレクトリに到達するまでに通過するディレクトリを, 左から右に順に並べていくファイルやディレクトリの指定形式を 「絶対パス」 と呼びます.

  5. 以下のようにカレントディレクトリを移動してみましょう.
    > cd ./********  ******** は各自のホームディレクトリ名
    > pwd
    /home?/y####/********
    >
    

    ここで,ディレクトリを ./******** と指定しています. .(ドット)」「カレントディレクトリを表す記号(キャラクタ)」 です. したがって, 「カレントディレクトリ(/home?/y####) の下にある ******** ディレクトリへ移動」 という命令になります. 絶対パスで指定するよりも,入力する文字がずいぶん省略されています. このように,カレントディレクトリを出発点として移動先を指定する形式を 「相対パス」 と呼びます. これまでの実習からもわかるように, 「カレントディレクトリから」を表す 「./」は省略できます.

  6. cd コマンドをディレクトリの指定を省略して実行した場合は, 自分のホームディレクトリに移動します. つまり,ファイルシステムのどこにいても, cd コマンドを引数なしで実行すれば ホームディレクトリに帰ることができるのです.
    > cd /usr/bin
    > pwd
    /usr/bin  遠くに来てしまいました
    > cd  これだけ
    > pwd
    /home?/y####/********  ホームディレクトリに帰ってきました
    >
    
  7. カレントディレクトリを表すキャラクタ . の他に,以下の二つも覚えましょう.
    > cd /usr/lib
    > pwd
    /usr/lib
    > cd ..
    > pwd
    /usr  1つ上のディレクトリに移動しました
    > cd ~
    > pwd
    /home?/y####/********   ホームディレクトリに移動しました
    >
    

    ※ 参考書では, 第3章「2 ファイル・ディレクトリ階層の管理」(pp.40-52).

7.第3回課題

改訂履歴

V2.7 2007/04/25 2007年度用に修正 by K.Morishige
V2.6 2006/05/02 問題点を修正 by K.Morishige
V2.5 2006/05/01 編入生と過年度生のために修正 by K.Morishige
V2.4 2006/04/27 2006年度用に修正 by K.Morishige
V2.3 2005/05/10 間違い修正 by K.Morishige
V2.2 2005/05/06 6章修正 by K.Morishige
V2.1 2005/05/02 2005年度用に修正 by K.Morishige
V2.0 2004/04/26 新教室に対応,2004年度用に修正 by K.Morishige
V1.3 2001/05/25 間違い修正 by K.Morishige
V1.2 2001/04/09 第2版の教科書にあわせて若干の修正 by K.Morishige
V1.1 2000/05/17 1節追加ほか,若干の修正 by K.Morishige
V1.0 2000/05/10 by K.Morishige


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