側面切れ刃工具による5軸制御加工
竹内芳美,森重功一,横山信人,久木達也
精密工学会誌, 60巻, 8号 (1994.8) 1164-1168.
最近,NC工作機械の多軸制御に関心が高まっている.
工作機械を多軸化することによって,工具に任意の姿勢を与えることができるため,
段取替えなしに様々な形状に対応できるからである.取付け直しが省けるので,
効率向上だけでなく精度の点からも効果が期待できる.そのため,
多軸制御による新たな加工方法の確立は,意義のあることと思われる
自由曲面などを加工するうえで,エンドミルを用いたフライス加工は,
同時5軸制御によって工具姿勢を決定することにより,
オーバーハングなどのある多価な形状にも対応できる.
しかし,この方法でも切削が困難な形状もある.そこで本研究では,
こういった特殊な形状の一部に対応させるため,
回転工具の側面切れ刃を用いた同時5軸制御加工を検討した.
本研究では,ソリッドモデルで定義した形状をもとに,
この加工法を実行するうえで必要となる,
工具と工作物の間の干渉を考慮した工具経路を表すCL (Cutter Location)
データを生成するシステムを開発したので報告する.
http://www.ims.mce.uec.ac.jp/
1995, by K.Morishige