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曲線補間を用いた5軸制御加工用NCデータの生成法
−5次元非一様B-spline曲線の適用−

高橋聖次,森重功一,竹内芳美

精密工学会誌,65巻12号 (1999.12) 1740-1744.

ボールエンドミルによる切削加工の場合, あらかじめ設定された許容値内に収まるように工具経路を線分に分割して NC装置を駆動する直線補間指令を用いるのが一般的である. 直線補間指令では,磨き工程の削減を考慮した高精度な部品を得るために, 可能な限り設計形状に近い形状のNCデータを直線近似で作成する必要がある. このため,線分要素は微小になり, 結果としてNCデータは膨大にならざるを得ない.このことが, 機械の動作に対してNCデータの転送が追い付かないといった問題を引き起こし, 高速加工を阻む要因となっている.
直線補間指令における問題の解決法の一つとして曲線補間指令が提案されている. この手法は,CADでデザインされた自由曲線を定義する関数のパラメータを 直接NC装置に転送するもので,NC装置では, 転送されたパラメータから装置内で補間曲線を計算し, この曲線上に補間点を生成しながら機械を滑らかに制御する手法である. 3軸制御加工では,曲線としてNURBS(Non-Uniform Rational B-Spline) を用いたNURBS補間がNC装置,CAMともに実用化されているが, 5軸制御加工では曲線補間指令を適用した研究例は少ない.
本研究は,曲線補間指令を5軸制御加工に適用するために必要な手法を検討した. 特に,5軸制御加工で問題となっている加工情報の多さに対して, 扱う加工情報を圧縮することを重視してソフトウェアの開発を行った.

加工状況


IMS Lab. http://www.ims.mce.uec.ac.jp/

2000, by K.Morishige