5軸制御加工機を利用した突き荒加工法の開発

平野千尋，森重功一

精密工学会誌，第73巻, 第11号 (2007.11) 1261-1266.

現在の荒加工は， 除去能力の高いスクエアエンドミルを用いた等高線加工が主流であるが， スクエアエンドミルはボールエンドミルとは異なり， 工具傾斜による工具先端部の干渉の扱いが複雑なうえに， 切削中に工具が欠損しないように配慮して工具経路を生成しなければならず， 5軸制御加工へ対応させることが難しい．
本研究では，現在は3軸制御で用いられている突き加工を 5軸制御加工に適用した新たな荒加工方法を提案する． まず，提案する荒加工を実現するために， 工具干渉を考慮した工具経路生成手法を開発した． さらに，開発した手法をCAMとして実装し， そのCAMを用いて実際に加工シミュレーションや加工実験を行うことにより， 提案する加工法と開発した工具経路生成法の有用性について検討した．

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