近年,加工能率向上の観点から,バレル工具を用いた5軸制御加工が注目されている.5軸制御加工では,工具経路を補正するために工具中心点制御が行われる.これは、工具中心点(指令点)から切削点までの距離が変化しないボールエンドミルによる加工では有効である.しかし,工具姿勢によって指令点から加工点までの距離が変化するバレル工具による加工には対応していない.本研究の目的は,バレル工具に対応した工具経路補間法を開発することである.補間における基準点を工具中心点から加工点に変更することにより,ユーザが設定した精度を満たすように工具経路を補正する.提案手法を用いて工具経路を生成し,加工シミュレーションおよび加工実験を行うことでにより,提案手法の有効性について検証した.