切削工具の管理について


  1. はじめに
  2. 一括管理方式
  3. 工具の発注について
  4. 少しうるさいこと
改訂履歴

1.はじめに

工具が泣いている...

これまで、竹内研究室においては、エンドミルなどの切削工具は 作業者がその都度発注して使用していたが、 使用後の工具の管理体制は確立されていなかった。 そのため、平成9年度には卒論〆切間際の混乱に乗じて、 各自がストックをきちん確認せずに発注だけを繰り返すという事態を招き、 20本以上の超硬工具(時価22万円以上)が未使用のまま、 だぶついた状態が続いている。

その一方で実際の加工においては、ほとんどの作業者がメーカーの カタログに記載されているデータを鵜呑みにして加工条件を設定しているため、 高速回転低速送りの加工となって逃げ面摩耗だけが進行し、 工具はその高いポテンシャルを活かされないまま、 仕上げ加工に使われる生涯に1度だけのフレッシュな時間(とき)を一瞬で終え、 荒加工と再研磨の工程を行き来する,長く厳しい老後を送ることになる。

上記に示すような竹内研に導入された不幸な工具達の現状をふまえ、 切削工具の効率的な運用システムを確立するために、 以下に示す「一括徹底管理方式」の強行をここに宣言する。

2.一括徹底管理方式

まず、工具の発注と管理を個人に任せることをやめ、 1人の管理者が一括して管理する方式を採用することにする。 ここで提案する工具の「貸出」から「返却」までの手順は以下のとおりである。

  1. 工具の使用を希望する作業者は、 管理者に加工の目的と使用する工具の種類と加工条件、 そしてその工具と条件を選択、決定した理由を述べる。
  2. 管理者は作業者の述べた工具と条件を検討し、 それらが不適切な場合には、最適なものが提示できるまで徹底した指導を行う。
  3. 最終的に決定した工具と条件で、作業者は加工を行う。
  4. 加工終了後、作業者は使用した工具を管理者に返却すると同時に、 加工の経緯及び結果について管理者に報告する。
  5. 管理者は加工結果を確認、 不具合があれば次回からそれを解決できるように指導する。
  6. 管理者は工具の摩耗状態等を確認し、しかるべき場所に保管する。
  7. 荒加工にも使用できないほどに摩耗した工具は再研磨に出す。 手続きは管理者が行う。

なお、管理者は当分の間 森重講師 が務めることとする。 また、切削条件の設定方法については簡単な手引書を用意したので、 希望する人は遠慮なく管理者に申し出ること。

3.工具の発注について

1で述べたように、現状では工具のストックがかなりあるので、 しばらくは新しい工具を購入する必要はないと考えている。 しかし、目的の工具のストックがなく、 他の工具でも代用できないような場合は、以下の手順で工具を購入する。

  1. 目的の工具の形式を、メーカーのカタログなどから調べる。
  2. 価格の見積りを業者にFAXで依頼する。その際、納期の確認も忘れないこと。
  3. 見積り書が業者から送られてきたら、値段と納期から購入を検討する。 問題が無ければ発送を業者にFAXで依頼する。
  4. 工具と伝票が送られてきたら、工具を管理者、 伝票を石田助手にすみやかに提出した後、2の手順に従って作業を開始する。

なお、工具を発注する業者は鶴巻商事の場合が多い。 以下にその住所と電話&&FAX番号を示す。

株式会社 鶴巻商事
〒182 東京都調布市飛田給 1-37-5
電話 (0424) 85-1311 (代表) FAX (0424) 87-3672

4.少しうるさいこと

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V1.0 1998/04/27 by m-shige


R&&CIM Takeuchi && Morishige Lab. http://www.takeuchi.mce.uec.ac.jp/