形状創成関数に基づく5軸制御加工用一般化ポストプロセッサの研究
長坂 学,竹内芳美
精密工学会誌,62巻11号 (1996.11) 1607-1611
CAMシステムは大きく分けて2つの処理からなる。1つはCADデータから最適な工具経路データを出力するメインプロセッサであり、もう1つはCAD座標系上の値である工具経路データを、座標変換により各工作機械に適合させて適切なNCデータを作成するポストプロセッサである。
回転制御軸を含む多軸制御工作機械のポストプロセッサは、工作機械構造によって座標変換の方法が異なるので、従来はターゲットとなる各工作機械の構造に合わせ、解析解をあらかじめ求めて対処していた。しかし、こうしてしまうとそのポストプロセッサは特定の工作機械のみ対応することになり、柔軟性に欠け多軸制御工作機械の汎用的な利用の足かせになりかねない。
本研究ではポストプロセッサに形状創成関数に基づく座標変換法を導入し、5軸制御マシニングセンタにおいてその軸構成にとらわれることなく工具経路データからNCデータへの変換を統一的に処理できるポストプロセッサを考案した。製作したポストプロセッサは加工実験を通して動作を確認し、その有用性を示した。
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1996, by K.Morishige