最近,高速主軸や制御系を含めた高速送り機構の開発やクーラント技術の改良などにより,高能率・高精度な機械加工が可能となっている.こうした中,高速ミーリング用工具については,工具材質,コーティング技術の開発に偏り,工具形状による高速ミーリングへの効果やその高速切削特性についての報告および工具寿命に関するデータは少ない.そこで,本研究では,市販工具研削盤を用いて,任意の切れ刃形状をもつボールエンドミルの研削を可能にする3D-CAD/CAMシステムを開発し,4種類のボールエンドミルを設計・製作した.高速切削実験等により,従来にない形状のボールエンドミル(ねじれ角とすくい角が両方負の工具Neg/Neg)が最適であることが分った.