森重研究室への配属を希望する学生諸君へ


日本の製造業は,アジア諸国の台頭によって大きな岐路に立たされています. 企業の生産拠点の海外移転に伴い, これまで培ってきた生産技術の流出が急速に進んでいます. このような流れに対抗するためには, 流出するものに代わる新たな高付加価値産業の創出と, それを実現するための生産技術の確立が不可欠です.

森重研究室では,コンピュータと各種のロボット (加工ロボット,計測ロボット,多関節ロボット) を活用して,生産加工システムの自動化・効率化・高精度化・知能化に 関する研究を精力的に行っています.

現在の主な研究テーマ

(1) 多軸制御工作機械を利用した新加工法と 生産ソフトウェア基盤技術の開発
航空・宇宙産業に利用されるような付加価値の高い複雑な部品を製造するために, 従来にない高能率かつ高精度な加工方法や, それらを実現するための装置やソフトウェアを開発します. 開発した技術を実用化するために, 企業との共同研究も積極的に行っています.

 Original CAM software  Makino GN-107-A  Machining of impeller

(2) 生産作業自動化のための産業用ロボットの知能化
日本は世界第一の産業用ロボット生産国ですが, その利用技術は未だに成熟していません.本研究では, 6軸多関節型ロボットの構造や作業の特性を考慮した動作の自動計画, 画像処理技術を利用した加工面の自動評価, 特殊な加工のための新しい装置の開発など, 様々なアプローチで産業用ロボットの知能化に取り組んでいます.
 YASUKAWA MOTOMAN UP6  RobotWorks  FANUC ROBOT S-700

(3) 加工に関する情報の標準化と作業設計支援システムの開発
生産に必要な情報は膨大であり, その情報の取得と運用の仕組みが合理的なものでなければ, 効率的な生産は不可能です.本研究では, 加工条件の決定から加工データの作成に至る作業設計を省力化するために, 作業設計に必要となる情報の標準化を提案し, 標準化された加工情報の利用を前提とした 作業設計支援システムの開発を目指しています.
 Intelligent machine tool

(4) バーチャルリアリティ用触覚デバイスを利用した 加工インターフェイスの開発
NC工作機械は,複雑な動作を高い精度で実現しますが, どんなに些細な作業でもプログラム無しでは実行できません. データを作成することなく, 直感的かつ安全に加工部分にアプローチできれば, 加工の自由度が広がります.本研究では, バーチャルリアリティに利用される触覚デバイスを用いた 新しい加工インターフェイスの開発を行っています.
 PHANTOM Omni

最近の研究成果 も参考にしてください.


研究室が所有する設備

ハードウェア

ソフトウェア


学生へのメッセージ

ものづくりに関心があり,自立した研究者・技術者になりたい学生諸君の入室を 期待しています.

卒業研究 については,原則として学会の卒業研究発表会等で報告し,
十分な内容であれば,精密工学会日本機械学会で発表します.

修士課程 に進学すると,各自のテーマについて自分の考え方で取り組み,
学会に投稿できる成果を目指すことになります.

博士課程 では,国際会議での発表, 国際的学術雑誌への投稿を目標にしながら,
自ら未知の世界を開拓し,その研究成果を国内外に向けて積極的に公表できる,
独立した研究者を目指します.

森重研究室は,新人を暖かく迎え,懇切丁寧に指導します. 最初の1ケ月で研究室必須のツールである 工作機械の使い方やプログラミング言語を学習し, 自分のアイデアを出力できるようにした後, それぞれの研究テーマに取り組みます.

研究に興味をもった学生諸君,いっしょに研究の楽しさを分かちあいませんか!


IMS Lab. http://www.ims.mce.uec.ac.jp/
Last updated on December 21, 2011 by www-admin@ims.mce.uec.ac.jp